バイオリンは好き!でも練習嫌い?【子供が考えていること】

バイオリンやピアノ等の音楽の習い事は
将来楽しく演奏できるようになるために「お家で練習すること」が必須です。
しかし、お家の練習で悩まれる保護者も多いのではないでしょうか?
【なぜ?】バイオリンは好きなのに、練習は嫌がる

お家でこのようなことはありませんか?
バイオリンは好きと言うのに、練習は嫌がる。
そして、
練習が嫌いなら辞めていいよ、と言ってもやめたがらない。
好きだったら練習するはず・・・。
嫌いだったらやめた方が本人のためなのに、辞めたがらない。
なぜ???

大人からすると矛盾だらけで不思議ですよね。
今日は、
- なぜ子どもが練習が嫌いか
- 練習嫌いな子供とどう向き合うか
自分の経験を踏まえて解説していきます。

私も練習は嫌いでしたが、バイオリン自体は好きな子供でした。
家でバイオリンの練習を嫌がる理由
①練習と言われても何をして良いか分からない

小さいお子さんは「練習」で何をするか理解できません。
大人の生徒さんですら、
「弾けるようになるにはどうすれば良いか」を考えて練習することは難しいものです。
子供だと尚更です。
練習で何をしたら良いか考えられるようになるまでは、ある程度の大人の手助けがあると良いです。
レッスンではお子さんがお家で練習しやすいように、
- この小節を弾く
- ここに気を付けて練習する
- 何回弾く
など具体的な宿題出しています。
楽譜にメモをしたり、付箋を貼ったり本人が分かるようにしています。
練習のゴールが具体化していると、お子さんは頑張ることができます。
保護者が練習に付き添える場合は、
- 今日は何を練習しようか?
- 何に気を付けるんだっけ?
とその日の目標をお子さんが考えられるようにお声がけいただけると助かります。
練習中に色々言うと喧嘩になってしまうこともあるので、練習を始める前がおすすめです。
責める感じにならないように「先生に何を習ったの?」という感じでさりげない問いかけだと良いですね。
練習を通して自分で考えて工夫できる力を育てていきたいですね。
②難しいから嫌

子供は難しすぎることを嫌がります。
そんな時の練習のコツは、
- その日必ずできそうなことをする
- 通し練習はせず、練習のポイントを絞る
ことがお勧めです。
レッスンでも、難しい箇所はハードルを下げて、確実にクリアできるようにしています。
例えばこのような感じです。
- お歌、リズム唱だけをしてみる。
- 左手だけを動かしてみる。
- 1小節の中の「シとド」だけを弾けるようにする。など
少し頑張れば必ずできることにチャレンジさせて「自分はできるんだ」と自信をつけさせます。
チャレンジしたことは、
「最初はできなかったけど、練習したらできるようになってきたね!」
「約束したこと、しっかりできたね!」
など頑張った過程を褒めてあげてくださいね♪
「練習したらできる」と自信がついてくると、
難しいことでも感情をコントロールして取り組めるようになります。
③弾けないことが自体が辛い

子供にとって好きなバイオリンを上手く弾けないことは辛いことです。
「練習すればいいやん?最初から弾ける人なんていないよ?」
「泣いたり、怒ってる暇があるなら練習すればいいのに。」
と大人は思いますが、上手に弾けないのに弾くこと自体が辛いのです。
バイオリンは弾きたいし、上手になりたい。
でも、上手に弾けなくて辛いから弾きたくない。(泣)
これが「練習は嫌いだけど、辞めたくない」の心のうちです。
小さいながらに葛藤しているのです。
バイオリンは自分で音程や音色を作る楽器なので他の楽器と比べて難しいです。
お子さんが「弾けない!」と泣いてしまった時、お子さんの楽器を借りて弾いてみてくださいm(__)m
「こんなに難しい楽器だったんだ、結構頑張っていたんだなぁ。」と気が付くと思います。
保護者の方は練習しないことを叱るのではなく、まずは「出来なくて辛い」という気持ちに寄り添ってください。
その上で、「どうやったら弾けるようになると思う?」「弾けたらどんな気持ちになると思う?」と冷静に対話してみてください。
お子さんに向き合うには忍耐が必要ですが、
「弾けた!」と喜ぶお子さんのお顔は何物にも代えがたいものです😊
④頑張りを認めてもらえない、欠点ばかり指摘される

想像してみてください。
- 欠点ばかり指摘してくる人。
- 良いところを認めつつ、「もっとこうしたら良くなりそうだけど改善できる?」とアドバイスをくれる人。
あなたはどちらの関わり方がやる気がでますか?
人によると思いますが、
私なら良かった所のフィードバックをしつつ、アドバイスをくれる②の関わり方が「頑張ろう!」とやる気に繋がります。
できたことを認めつつ、次へのステップアップのためにアドバイスがあると嬉しいものです♪

バイオリンの練習でも同じことが言えます。
良いところを認めてもらえず、欠点ばかり指摘されるのは幼いお子さんにとって辛いことです。
反発して怒る、すねる、泣くこともあると思います。
レッスンでも「ここダメだよ!」と欠点をそのまま伝えるのではなく、
「ここは良かったけど、こっちは惜しかったね!もっとこうした方が良くなりそうだね。」
と良いところを伝えつつ、励ましながら課題を乗り越えられるように声をかけています。
ご自宅でもまずはお子さんの良いところをいっぱい伝えて、褒めてみてくださいね。
頑張りを認められることで、難しいこともチャレンジできる心が育ちます。
子供の練習に付き添うのは大変だけど得られるものは大きい!

バイオリン練習でお子さんの練習に付き添う時、イライラしてしまったり欠点が目に付く時があると思います。
また保護者がイライラする時ほど、お子さんもわざと間違えてみたり反発してくるでしょう。
練習に付き合うのは忍耐がいりますが、
あっという間に大きくなって離れていくお子さんと練習できることは、後から振り返るとかけがいのない時間になるかもしれません。
「あの時、大変だったけど一緒に頑張って良かったね。」と思える日がきっと来ます。
保護者は「バイオリンを共に頑張る仲間」としてお子さんを励まして寄り添っていただければと思います(*^^*)
講師にもお子さんの頑張ったこと、悩んでいることなど些細なことでもお話してくださると嬉しいです。
滋賀県甲賀市のやすいバイオリン教室でした。