バイオリンの指板シールはダメ?音程を取るコツ
指板シールはダメ?必要性は?
ある日のレッスンでのこと。
保護者様が指板シールを持ってこられました。
子供のバイオリン用に指板シールを買ってみました。必要でしょうか?
指板シールの必要性は賛否両論あると思いますが、私はこのように考えます。
- その人による
- シールを使うなら必要最低限にする
詳しく書いていきたいと思います。
指板シールの必要性「その人による」について。
使った方がメリットが大きい方は指版シールを利用しましょう!
例えば次のような方に指板シールをお勧めします。
①バイオリンを習い始めた方
バイオリンを習い始めたばかりの方には指板シールをお勧めします。
最初のうちは1の指だけでもシールを貼ると、手の形が安定して弾きやすくなります。
補助的にシールを張ることで余裕ができて、弓の使い方にも注意を払えるというメリットもあります。
②シールを貼らないと音程が取れない、不安な方
シールを貼らないと不安、という方は補助的に利用しましょう。
手の形のパターンを理解して、覚えられてきたら徐々に剥がしていくのがおすすめです。
シールを剥がすと、最初のうちはうまく音程を取れず苦労するかもしれません。
しかし耳で一生懸命に聞くようになり音程が合う感覚が分かるようになります。
大人になってからでも耳は育ちます。
「目で見て音程を取る」から「指と耳の感覚で取る」ようにしていきましょう。
指板シールの必要性「シールは必要最低限にする」について。
全ての音にシールを貼る必要はないと思います。
なぜなら全ての音にシールを張ってしまうと、目の感覚に頼りきりになってしまい音程感覚が身に付かないからです。
1ミリのずれで音程が変わってしまうバイオリンにとって、指板シールは目安に過ぎません。
シールを貼る場合は必要最低限に抑えて、できるだけ指の感覚と耳を頼りに音程の取り方を覚えていきましょう。
現在、指板シールを張っている生徒さんもご自身の判断で外していただいて大丈夫です!
最初から指板シールを貼らない、もあり?
もちろん「最初からシールを貼らない!」もありです。
指板シールがないと耳の感覚を頼りに音程を取るため、音程感が鍛えられ音程の「良い・悪い」が聞き分けられるようになります。
最初は大変かもしれませんがご自身の耳を育てるつもりで、じっくり音を聞いてみるとよいですね。
バイオリンの正確に音程をとる方法
楽器の響きを覚える
正しい音程を取るにはピアノの音を頼りにしたり、チューナーを見ながら音を出します。
そしてここが一番重要なのですが、正しい音程が出た時の楽器の共鳴する響きを覚えてください。
音量が大きくなる、楽器の響きが増す・・・。
音程がずれている時と明らかに楽器の反応が違うので、分かりやすいと思います。
指の形を覚える
そして次に大切なのは「指の形」を覚えることです。
具体的には、
・手の指の幅
・骨の付け根の感覚
に意識を向けます。
加えて、押さえた指をできるだけ離さないということも大切です。
初心者の方は指をバラバラに離してしまう方が多いです。
バイオリニストの指の使い方を見ると指をまとめて動かして、無駄な動きが少ないと思います。
指板シールはお助けアイテム
指板シールはあくまでもお助けアイテムなのでできるだけ早くに卒業できるように、手と耳の感覚を研ぎ澄ますことが大切です。
曲のレベルが上がっていくと指板シールを見ている余裕がなくなると思うので、できるだけ早い段階で卒業したいですね。
バイオリンの音程が取れない、効果的な教本は?
音程の安定性に効果的な練習や教本は主にこの二つかと思います。
・スケール
・セヴシック
残念ながら近道はないですし、ある巨匠はスケールは毎日1時間欠かさなかったという話も残っています。
アマチュアでも、著名なバイオリニストでも一生音程との闘いです。
スケールやセヴシックを頑張っている生徒さんは音がとても綺麗です。
小野アンナのスケールが苦手な方はサスマンスハウスの2巻がおすすめです。
スケールのようなシンプルで可愛い曲で手の指の形を覚えることができます。
大人も子供も使えます。
レッスンで使用している指板シール
レッスンでは和紙のマスキングテープを指板シールとして使っています。
劣化してべたべたになることもないですし、必要最低限の場所に張れるので使いやすいです。
音程を取り方が分かってきたら、一つ一つ剥がすと良いですね。
指板シール自体は悪いものではないのでうまく利用して、綺麗な音を出せるようにしたいですね♪
【最後に】指板シールを使っている方の割合
指板シール、どれぐらいの人が使っているんだろう?と気になる方もいらっしゃるのではないでしょうか?
Instagramで指板シールを貼っている方のアンケートを取ってみました。
フォロワーの方が答えてくださいました。(ありがとうございます♪)
ほとんどの方が指板シールを使わずに頑張っておられました👏
今、指板シールを使っている方も徐々に「目で音程を取る」から「耳で音程を取る」に移行できると良いですね。
それぞれのペースで頑張っていきましょう。
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滋賀県甲賀市の音楽教室、やすいバイオリン教室でした。