バイオリンを辞めること、続けること
お子さんが「バイオリンを辞めたい」と言ったらどうしますか?
コツコツと練習の積み重ねが必要な楽器のお稽古。
バイオリンに限らず、ピアノなど楽器系の習い事で「辞めたい」と思うことは一度はあると思います。
コツコツ続けてきた楽器のお稽古、お子さんが「辞めたい」と言ったらどうしますか?
「楽しく」バイオリンを弾けるようになるには時間がかかる
まず知っていただきたいこと。
それはバイオリンやピアノなどの音楽の習い事は花開くまで時間がかかるということ。
特に子供は練習も含めて「楽しくなる」まで紆余曲折があります。
弾けたら楽しいけど、練習は大変なこともあるでしょう。
褒められて素直に嬉しかったり、「分かってるから言わないで!」と助言を疎ましく感じる時期もくるでしょう。
親子間で練習を巡るバトルも起きるかもしれません。
花開くまで時間がかかる習い事だからこそ突き放すのではなく、周りのサポートが必要です。
好きで始めたバイオリン、どうやったら楽しく続けられるか考えてみませんか?
バイオリンを辞める理由は?
バイオリンを辞めたくなるきっかけはどのようなものでしょうか。
チェック
- 練習が楽しくない、しない
- 練習しなさい!と怒るのに疲れた
- 進学等で環境が変わった
- バイオリンへの気持ちがなくなった
練習が楽しくない、しない(本人)
練習は自分の弱点と向き合うもので、決して楽なものではありません。
難しいことが嫌で「練習が楽しくない、したくない」と思うお子さんは多いです。
練習しなさい!と怒るのに疲れた(保護者)
「毎日練習しなさい!と言うのに疲れた。」
「こんなにイライラするなら辞めた方がお互いのために良いのでは?」
練習を巡る親子バトルを繰り返し、辞めるという結論に達することがあります。
進学等で環境が変わった
「中学生になり部活が大変。」
「生活がガラッと変わり、今まで通り練習できない」
このように環境の変化でバイオリンを続けるのが難しいことがあります。
バイオリンへの気持ちがなくなった(本人・保護者)
「勉強や部活をもっと頑張りたい、バイオリンはもう十分頑張ったし良いかな。」
「他の習い事の方が楽しいから、バイオリンは辞める」
バイオリン以外に頑張りたいことが見つかり、レッスンを卒業するというパターンです。
お子さんの成長・生活の変化に合わせたレッスン
お子さんは日々目まぐるしく変化、成長していきます。
- 学校生活の変化
- 身体、精神面の成長と変化
- 家庭での過ごし方の変化
様々な変化に合わせて、都度レッスンの改革が必要です。
お子さんの話をよく聞き、原因を探って、レッスンのやり方を変えていきます。
バイオリンが嫌になってきたら
バイオリンが嫌、と言っても様々な原因があります。
まずはどういうことが嫌か、お子さんの気持ちを聞いてどんなレッスンだと意欲が湧くか考えましょう。
- お家での練習が嫌か、バイオリンや講師が嫌か見極める。
- 練習に関して親子関係で息苦しさを感じるなら解消できるやり方を考える。
- 曲のジャンルを変えたり、二重奏、ソルフェージュの割合を増やしてレッスンの方向性を変えてみる。
ポイントはお子さんの話をよく聞いて、どういうことに苦しさを感じるか掘り下げること。
やり方を少し変えるだけで、前向きな様子で頑張ってくれることも多いです。
中学生になり時間の確保が難しくなってしまったら。
中学生は定期テスト、部活動、新しい友達との関わりなど一気に世界が広がります。
しかし、環境の変化で余裕がなくなるとレッスンを辞めようか悩むこともあるでしょう。
小学生の時と同じレッスンではなく、生徒さんの成長と共にレッスンの内容や関わり方もアップデートする必要があります。
- 短時間で効率良く練習できるようにやり方・教本を変える。
- お家で弾けなくても、レッスンの中で一緒に譜読みをする。
- 短い曲をたくさん弾いて初見力を高める。など。
小さい頃から続けてきたバイオリン、大人になりこれからが楽しくなる時期です。
今までやってきたことを更に高めて、大人になっても楽しめるようにレッスンを進めていきます!
これから弾きたい曲が見つかったり、アンサンブルが楽しかったり、大学生になったらオーケストラのサークルに入ることだってできます。
付き合い方を変えながら上手に続けられると良いですね。
上記はほんの一例ですが、日々変わっていくお子さんに合わせてレッスンを変えています。
もちろん子供だけでなく大人も人生を通して音楽への関わり方は変わっていきます。
どの生徒さんも「今」だけでなく1年、2年…とちょっと先の「憧れの曲を弾いている自分」を想像してレッスンに取り組みたいですね。
辞めるという結論に達したら
もちろん色々試した上でお子さんの気持ちがバイオリンから離れてしまうこともあります。
しかし、辞めることで新しく打ち込めることも出てくるかもしれません。
バイオリンと離れることで、また弾きたい気持ちになるかもしれません。
バイオリンを辞めることが次への一歩になるように「辞める」という決断を尊重してあげたいですね。
私としても生徒さんが辞める時は、快く送り出してあげたいと思っています。
バイオリンから離れるタイミングがあってもいい
先日、中学生のお子さんがバイオリンレッスンを卒業されました。
レッスンを辞めたらバイオリンはお終い、ではありません。
基礎はできているから、いつでも好きな時に弾けるはずです。
弾きたい曲の楽譜を買ってみても良いし、オーケストラに入ることもできます。
バイオリンが弾けることは誰にも邪魔されない「一生の財産」です。
生徒さんとの別れは寂しいものです。
しかし一緒に積み重ねてきた時間はかけがえのないものですし、無駄にはなりません。
一旦バイオリンから離れても「もう一度弾いてみようかな。」と思い出してもらえたら私としてはとても嬉しいです。
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